妊活が進んでいくと、体のことや病院のことなど、どうしても女性主体になりがちですね。
治療のすべてを二人で通うなら、毎回お医者さんの見解も二人で聞けるけど、たいていは自分が聞いてきたことを旦那さんに報告する立場なのではないでしょうか。
今回のお話は、「主体的になるのは自分のほうだけだな」、とパワーバランスにちょっと疑問を感じているあなたに、聞いていただきたいお話です。
子どもが生まれるという価値観を別の角度から教えてもらった出会い。
なんとも妊活がうまく進まず、悶々としていたときに、地域の年配の方(Aさん)と仲良くなりました。
自分の母より、ちょっと上、戦後すぐの大変な時代も生き抜いてきた世代の方です。
80歳手前だけれど、いつもバイタリティに溢れていて、真夏の暑い中、大鍋でシソをいっぱい煮出したジュースやら、葉唐辛子の煮たのなんかを作っては分けてくれたり。
布小物なんかをちゃちゃっと作っちゃったり、畑で季節ごとの野菜を育てたり。
親とはまた違ったつながりで、こちらとしては面白く、一人暮らしだったAさんも、たまにぷらっと顔出しに行く私のことを、茶飲み友達の一人として扱ってくれていました。
わたしが妊活していることも話していたから、
ふとしたことで「水子ちゃんいるの?」っていう話題になったときに教えてくれたAさんの昔の話です。
Aさんの若いころ、旦那さんは常に孕ませる感じだったそうで。
子どもができやすい体質、
うらやましいなぁ。
子供の好きなAさんは、最初は嬉しかったものの、次々に家族が増え貧しくなっていくし、流産したり、したくない中絶もした。
そのことは今も後悔している。
子供ができちゃうことで、逆に本当に悩んでいたそう。
旦那さんのことは大好きだし、家庭を守るのも嫌いではないけれど、
このままどうなっちゃうんだろう、とあまり話し合いもなかった。
当時若かったからあまり周りにも相談できず、それが辛かったわ。。と。
そうか、こういう人もいるんだな〜
できてしまう家庭にもそれなりに悩みは尽きないんだな〜
妊活をしているわたしからしたら、斬新というか何というか。。
そういう世界観もあったのか、と、びっくり。
避妊と妊活、全然逆の立場だけれど、夫婦ってことには変わりないし。
外から見れば、夫婦間に何が起こっているのか、どんな事情かなんてわからないものです。
妊活より大事なことに気付かされた、目が覚めるひとこと。
そんなAさんが、妊活をしているわたしに言ってくれたのは、
「とにかく、旦那さんを愛して、とろけていくことよ」という言葉。
とろける?
そっかぁ、忘れていたかも。
妊活のことでとらわれていたけど、、、
「旦那さんのことすっごく好きなんだったー!」
「だからこそ、このひとと子育てしてみたい、その思いが強いんだったー!」
この言葉に気付かされ、色々反省もし、、
その後の妊活でもすごく大切に心に刻み、行動しました。
妊活というとやはり、妊娠し産むほうの女性がどうしても主体になっていくし、
気持ちの上下も激しいから、自分が主人公になりがち。
まぁ、そりゃそうだよね〜
でもこの言葉を思い出し、今おちいってる気持ちや、考えてる方向性、
旦那さんをもっともっと頼って、信頼して一緒に話して進んでいこうと思いました。
基本は、旦那さんに「とろける」気持ちで仲良く暮らしていくこと。
Aさんはその後、子供さんのところに引っ越しちゃって、直接会えなくなっちゃったんだけど、
このヒントになる言葉、人生で大事だったと思います。
授かる・授からないはわからないにしても、
二人で仲良く暮らしていく上でもかなり重要なヒントだよなぁと思っています。
もし今、妊活がうまく進まずガッチガチになっていたら、
「旦那さんにとろける」そんな気持ちを思い出してみてくださいね。
とろける? なんてまずどうやったらいいの?
心配ごとは、ためこまずにこまめに話し合ってくださいね。
きっとそれも、素直に頼っていくことだと思います。
そして、日頃の旦那さんのことを心配したり、ケアしたりでいいのでは。
- 今仕事忙しいんだっけ、大丈夫?
- 好きなおかずは何だったっけ?
- どういうふうに過ごすのが好きなんだっけ?
たしかに自分も大変なんですけど、いま旦那さんと過ごしている時間も大事にしてみてください。
命を迎えようと一緒に考えて、ふたりで進んでいるこの時間、本当はあったかくてとても素敵なこと。
片方だけが頑張っているだけでは、チカラがかたよっちゃうから。
たくさん頼って、また旦那さんへの愛情を生活であらわしていくといいですよ。
生活しながら、とろけて、頼っていく。
素直になって相談しよう。
もっともっとゆるまった、心と体で過ごしていきましょうね。